Interview:インタビュー
Q16: テレビ局が変わって、ドラマも変わりましたか?
DJE: もちろんだよ。ぼくの相手役を変えたことで、ドラマの方向性が変わった。第1シーズンの問題の一つは、古典的な構成で、1話完結タイプのドラマだった。そのため、レギュラー出演者よりも、ゲスト出演者についての内容だったんだ。しかも、エピソードがそれぞれリンクしていなかった。第1シーズンは、どのエピソードから観始めても、どんな順番で見ても構わないんだ。だって、それぞれのエピソードは全然関連してないからね。ぼくはいつもプロデューサーに言っていたよ。「ドラマのキャラの人間関係に、もっと入り込んでいったらどうか?」ってね。70年代には、もっとそういうのに力を入れていたけど、今は、そういうのに時間を掛ける余裕がないんだ。今の時代、ドラマを1時間見るとしても、実際にドラマをやっている時間は42分だけ。だから、その回が終わるまでに、観客がゲスト出演者の役を理解したり、そのキャラを好きになったり、感情移入したりするのが難しいんだ。だけど、レギュラー出演者に関しては、10分だけ観ても、それができる。毎週観てるから、それぞれのキャラを理解する時間がある。だからレギュラーのキャラの人間関係に力を入れる必要があるってぼくはいつも思っていた。結局、最後には彼らはぼくと同じ考えになったんだ。でも、CBSは最初からそれを分かってくれていたから、説明する必要がなかった。だから、第1シーズンから第2シーズンにかけて、ぼくらはキャラの生活や人間関係にもっと力を入れ、メインのストーリーのほかに、一つか二つのサイドストーリーも同時進行させて、エピソード同士が呼応するようにしたんだ。メインのストーリーは、その回の主な話で、中心のストーリーライン。でも、そこにサイドストーリーがあって、それが次の回に繋がっていくんだ。古典的なテレビ・ドラマみたいにね。特に新しいことをしたワケじゃないんだ。
Q17: CBSの決定は何かありましたか?
DJE: CBSの決定は確かにいくつかあった。当時、レスリー・ムーンヴェスがCBSを引き継いだ時だった。レスリーはワーナーのテレビ部門のトップだったけど、CBSの方向性を大きく変えたんだ。彼は、ドラマがどの方向に進むべきかという意見を持っていた。随分前の話だけどね。だから彼はこう言ったんだ。「このドラマも続けたい。デヴィッドにも残ってほしい。でも、相手役は違う女優が欲しい」ってね。そして、彼らは違う女優を連れて来たんだよ。それがキャサリン・ベルだったんだ。ドラマが上手くいっている時は、局側はあまり干渉して来ない。いろいろ口を出して来たがるのは、最初のうちだね。それが良い方向に転ぶこともあれば、悪くなる時もあるんだけど、幸運にも、ぼくらの場合はいい方向に行ったんだ。
Q18: 第1シーズンで、お気に入りのエピソードはありますか?
DJE: 第1シーズンでは、パイロット版がぼくのお気に入りだったよ。それと、『The Prisoner』(邦題:「父の幻影」)ってタイトルだった思うけど、確か、最後から2番目か3番目のエピソードだったかな。中国で捕虜になってしまう話だった。それが2番目に好きかな。誰かの話し声が聞こえて、ぼくはそれが父親の声だと思うんだ。父親の声が聞こえて、ぼくは実際に彼が隣の房にいるのか、いないのか、それともそれは幻聴なのか分からない。あれは良いエピソードだったね。父親の姿が見えないから、それがぼくのただの想像なのか、それとも彼が本当にいるのかも分からないんだ。ベトナムの捕虜は、共産主義体制の繋がりで何人か中国に送られたって言う意見があるんだよ。
Q19: 忘れられない瞬間はありますか?
DJE: あらゆるエピソードが、大きくなってきてる感じなんだ。決められないな。今思えば、あの10年間は本当にエキサイティングだったよ。素晴らしいアクションもあったし、軍人を演じたり、飛行機や爆発シーンもとても楽しかった。演じるのは楽しかったけど、不幸なことに、世界のある地域に住む人たちにとっては現実的過ぎたんじゃないかって思うんだ。本当に、ただ面白い時だったね。残念なことに、特にこの瞬間というのは思い出せないな。ごめん。もし、ぼくが一つ一つのエピソードを語ったら、止まらなくなっちゃうしね。本当に、あの作品を作るのは楽しかったよ。
Q20:何かドジをしてしまったことはありましたか?
DJE: そりゃ、いっぱいあったよ。まあ、大失敗とまではいかなかったけどね。車をおしゃかにしなくて良かったって思ってるよ。こういう事は後で良い思い出になるかもしれないけど、あの時はしなくてホっとしたね。今は他に思いつかないな。ごめんよ。ともかく、小さなドジはあったんだ。でも、骨とか折らなくて良かったよ。
インタビュー:はせがわいずみ(www.HollywoodNewsWire.net)@デヴィッドの自宅
翻訳:www.HollywoodNewsWire.net
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