Introduction:イントロダクション

「X-ファイル」を彷彿とさせる謎に満ちたミステリー 「24 -TWENTY FOTR-」にも通じる緊迫感とサスペンス 「LOST」のように先が読めない意外な展開 あらゆるTVシリーズのスケールと想像を超える新たなTVシリーズ。

それが、このフランシス・F・コッポラも製作総指揮として名を連ねている
「4400 -フォーティ・フォー・ハンドレッド-」だ。

本シリーズは、04年の夏に全米最大手のケーブル・チャンネル“USAネットワーク”で 5週間にわたって放映され、(04年度で)最高の平均視聴率を獲得。これは、ネットワーク局の 人気ドラマ・シリーズの視聴率にも匹敵するまさに快挙である。さらにTV界のアカデミー賞と 言われる、2004年度エミー賞ミニ・シリーズ部門の3部門(作品・脚本・撮影)にノミネート。 また、本国アメリカでは今夏第3シーズンの放映完了と同時に、‘07年夏のシーズン4放映が 決定し、人気と期待はさらに高まるばかりである。そうした人気と話題を集めた要因の ひとつが、まずミステリーとしての斬新な設定だ。

過去半世紀にもわたって、各国で忽然と姿を消した人々がいた。その数、4400人。
そんな行方不明者たちが、2004年の現在、何の前触れもなく突然、宇宙から光の球体と 共に舞い戻ってくる。彼らは年格好も失踪当時のまま、失踪中の記憶もない。 ただひとつ、以前と異なる“特別な力”を身につけ戻ってきたのだ。と書くと、SFドラマ のように思われるかもしれないが、本シリーズの視点は、あくまでもミステリー。 いったい誰が、何のために、彼らが力を携え戻ってきた意味とは? といった 謎に、国土安全保障省シアトル支部のエージェント、トムとダイアナが挑んでいく。

そんな提示される謎、そして意味深な4400たちの言動 が、観る者を画面に引き込み、次はどうなる? と思わず にはいられないのだ。さらに、現実味のある人間ドラマ も、本シリーズの魅力のひとつ。4400たちの帰還は、社会 のみならず、残された家族を、そしてもちろん当の本人たち をもとまどわせる。その上、彼らは社会の脅威にもなりうる 力を備えているのだ。その結果、攻撃され、迫害される。

そんな一番の被害者でもある4400たちの疎外感や心の痛み が、ひしひしと伝わり共感を呼ぶ。緊迫感のあるミステリー というだけでなく、ドラマとしても見ごたえのある内容なの である。そして明かされる衝撃の真実。

“過去”からやってきた4400たちが、じつは現在、さらには未来にも影響を与える存在で あることを知ったとき、今後の展開への期待が否が応にも高まることだろう。