ミディアム 〜霊能捜査官アリソン・デュボア〜

Interview

Interview vol.6 霊能者アリソン・デュボア

ドラマ『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』は、実在の霊能者アリソン・デュボアの人生にインスパイアされて作られた作品。そんなドラマにアリソン自身も学ぶことがあるようだ。

Q1:ご自身の人生のドラマ化ですが、劇中の家族関係が自分の家族関係に影響を与えたことはありますか?
AD:このドラマは、家族がお互いを知るための歩み寄りやその関係をとても上手に描いていると思うわ。私がこのドラマから一番影響を受けたのは、アリソンの辛抱強さよ。彼女が子供たちにとても辛抱強く接しているシーンが時々出てくるのを見て、自分もそうなろうって思うの。私を基にしているドラマだけど、私自身、いろいろなことを学んでいるのよ。それに、ドラマは私を基にしているから、もっといい人になるようがんばろうって思わせてくれる。制作陣は、やはり能力を持っている娘たちに私がしている対応をとても上手にドラマに取り込んでいて感心させられるわ。三女は死者が見えて、彼らと交信できるし、長女は私と同じ予知能力やプロファイル能力がある。次女は、モノ探しがとても上手なの。凶器の隠し場所を見事に言い当てるのよ。

Q2:ドラマのコンサルタントですが、実際にどんなことをしているのでしょう?
AD:送られた脚本を読んでコメントを伝えるの。「ダメダメ、こういうことは実際にはないわ」っていうのはほとんどないけど、それでも書き直してほしい事柄が出てきたりする。それを伝えると、脚本家はとても上手に書き直してくれるの。一度、私の母についてのエピソードの時に、大幅な書き直しをしてもらったことがある。だって、実際の私の母と全然違っていたんだもの。このドラマは伝記ではないから、脚色する自由はある。どんな殺人事件に関わったとか、そういうのは現実と違っていていいと思うの。被害者のことを考えると特にそうよ。でも、私の家族のことは、あまり大きく変えては良くないと思うの。

Q3:この作品は、心霊現象を正確に描いていると思いますか?
AD:ほかの番組では、霊は怖いモノとして描かれることが多いけど、本当は怖くないのよ。そうした考えを打ち破ろうと私は頑張っている。亡くなった人が現れるのは、あなたに何かを伝えようとしているからなの。彼らはあなたのことを心配し、面倒をみたいと思っているのよ。でも、あなたが恐がってばかりいたら彼らは現れるのをやめる。なぜなら、あなたを恐がらせたり、傷つけたりしたくないからよ。私は亡くなった人と交信するのをとても楽しんでいるわ。彼らは時々冗談を言って笑わせるの。生前太っていた女性から「『今では普通のズボンがはけるのよ』って友達に伝えて」って言われたこともある。彼らは向こう側の世界にいて幸せなの。

Q4:殺人事件の裁判で、法廷に被害者の霊が現れるたりするのでしょうか?
AD:殺された被害者はいつも、犯人の裁判に姿を現すわ。あなたが殺した人がそこにいるってことを殺人犯に知ってもらいたいと私は思っている。彼らはどこかに消えて行ったりはしないのよ。ただ、彼らが姿を現すのは、犯人の行く末よりも、残された家族のためという方が強い。生きている人たちのことを心配してやって来るの。「私の死を苦にして、精神的に自分を追い詰めたり、自殺を考えたりしないでほしい。幸せな思い出を語り合い、自分の人生を生きて欲しい」って思っているの。被害者たちは自分の最期がどうだったかを私に見せたがらない。その瞬間に戻りたくないからよ。それがどんなに尾を引いているかを私に感じさせる。生前、その人が寛大な性格なら犯人を許すけど、そうでない人は引きずっている。生前の性格が死後の性格にも影響を及ぼしているというのはとても興味深いわ。

Q5:霊と交信できるだけでなく、予知能力もあるそうですが、ドラマの行く末を予知したことはありますか?
AD:ドラマの放送が始まった週に、パトリシア(・アークエット。アリソン・デュボア役)がエミー賞を受賞するって確信した。まだノミネーションも発表されていなかったけど、ハッキリ見えたの。でも、局側はこのドラマが成功するか全然分からなかったから、かなり厳しい時間帯の放送枠に入れたの。ところが、蓋を開けてみたら大成功だった。そうして、パトリシアはエミー賞を受賞した。今は、長く続けばいいなって思っている。どれくらい長く続くかを知りたいとは思わないわ。流れに身を任せたいの。

Q6:スピリチュアルなものを題材にしたドラマが何本も作られていますが、世界的に超常現象ブームだと思いますか?
AD:人々は、自分たちが信じてきたシステムに疑問を覚え始めていると思うの。既存の宗教とかスピリチュアルなことに関してね。インターネットでどんなことが実際に起きているかを知ることができるようになった今、そういう変化が訪れている。みんな第六感みたいな経験はあるでしょ。その人のことを考えていたら電話がかかってきた……とか。今、そうしたものに関して人々が知ろうとする時代になってきたんじゃないかしら。忘れてしまったそうした力を再び呼び戻そうとしているんだと思うの。私はこれまで、ロシアやアフリカなど、世界各国のトーク番組に出演し、自分の能力についてや、その能力をごく普通のものとして受け入れていることを伝えてきた。そうして、世界各国から、ものすごい量の手紙やeメールを受け取るようになった。時には何語か分からない言語のメールもあるけどね(笑)。私が一番驚いたのは、「私だけじゃないって分かった。自分は普通なんだって感じるようになれた。ありがとう」という内容のメッセージがものすごく多いことよ。世界には、私のような能力を持っている人が、持ってない人よりも実は多いんじゃないかしらって思い始めたの。自分のスピリチュアルな部分ともっと交信すれば、そうした力を持つことができるって考え始めている。ただ、レンガみたいに頭の堅い人もいて、そういう人たちはスピリチュアルな部分と交信するということがどんなことなのか理解できないでいる。死んだら今よりさらに悪い環境に自分はいることになると思っているみたいね。スピリチュアルな部分と交信するというのは、向こうの世界の理解も深まるということ。そうして、とてもポジティブな考えになれるのよ。

翻訳=www.HollywoodNewsWire.net