8月9日、アメリカ・ハリウッドのルーズベルトホテル/プールサイドで、『デクスター シーズン5』ブルーレイ&DVD発売記念パーティーが開催された。
「Blood-Red Carpe」と銘打たれた通り、真っ赤に染まったカーペットを最初に歩いたのは、下ネタギャグの炸裂でお馴染み、マスオカ役のC・S・リー。
続いて、バティスタ刑事役のデヴィッド・ザヤスがトレードマークのお洒落な帽子をかぶり、息子と娘を伴って登場。親子3人のショットを披露した。
アメリカで間もなく放送開始の「シーズン6」からのスペシャルゲストとして、『バトルスター・ギャラクティカ』のアダマ艦長役でお馴染みの俳優、エドワード・ジェームズ・オルモスが姪を伴って登場した。「シーズン6」では、宗教学の教授を演じるそうだが、デクスターとどう絡むかはお楽しみだ。
最後に、デクスターの父ハリーを演じるジェームズ・レマーがカーペットを歩いた。主役のマイケル・C・ホールも出席予定だったが、当日の撮影が長引いてしまい、やむなくキャンセルとなってしまった。残念。
ホテルのプールでは、赤い水着姿の男性がフロートに乗って浮かんでいる。「貸し切りのハズでは?」と思ってよく見ると、男性の頬と心臓に血のりが……?! そう、デクスターが殺ったという設定のジョークだったのだ!! また、このプールには、「Dexter」という赤い文字が投影され、雰囲気を盛り上げていた。
デクスターらしい演出としてはほかに、特別ドリンクのメニューがあった。「シーズン5」でデクスターと“特別”な関係となるルーメンをテーマにした、ルーメン・オン・ザ・ビーチ(ウォッカ、ストロベリーシュナップス、オレンジジュース、クリーム)をはじめ、ブラッド・レッド・サングリア(赤ワイン、コニャック、イチジク、ぶどう、チェリー)、デクスタ−リタ(テキーラ、ブルー・キュラソー、ライム・ジュース)、モーガン・マティーニ(ウォッカ、カンパリ、ブラッドオレンジピューレ、フレッシュライムジュース)、マイアミ・モヒート(ラム、ライム、砂糖、ミントの葉、クラブソーダ)が用意されていた。ちなみに筆者は、サングリア、デクスタ−リタ、モーガン・マティーニに挑戦したが、サングリアが一番おいしかった。ドリンクバーでバッタリ会ったデヴィッド・ザヤスはモヒートをゲット。ヒスパニック系にはお馴染みの飲み物だけに納得のチョイスだ。
パーティー会場では、キャストが招待客と歓談を楽しんだり、写真撮影に応じたりし、シリーズのヒットを堪能する夜に酔いしれていた。
Q:「シーズン5」で、バティスタは変化を経験しますね。
A:「シーズン5」での僕のキャラは、今までとちょっと違うんだ。関係に行き詰まりを感じるからね。警察署内での職場恋愛だからこそ経験するものを味わう。興味深いコンセプトだと思ったよ。そして、そうした変化に影響を受け、デクスターをはじめ、ほかのキャラクターとの関係もこれまでと違うものになる。演じるのは大変だったけど、とても素晴らしい挑戦でもあった。自分にとても正直なバティスタの新たな一面を毎シーズン発見できてとても楽しいよ。その発見は、常に興味深い。ぼくは彼の考えや行動を批判しようとは思わない。キャラクターについて考えを巡らし、演じるだけなんだ。
Q:「シーズン5」の見どころを教えてください。
A:デクスターが妻の死からどう立ち直るかがとても興味深いよ。毎エピソード、それについて描かれる。とても興味深いシーズンだよ。
Q:東日本大震災で被災した日本のファンに向けてメッセージをください。
A:僕は日本という国からさまざまなインスピレーションを受けている。日本はとても寛大で、昔気質なところがあり、強い。再建が成功し、健康を取り戻してほしいと願っているよ。日本はそれに値する国だからね。そして、いつかぜひ訪れたいと思っている国でもあるんだ。
Q:「シーズン5」の見どころを教えてください。
A:「デクスターとルーメンの関係だね。とても複雑で興味深いよ。「シーズン4」の最後でデクスターは妻リタを亡くす。「シーズン5」では、デクスターがそこからどう立ち直るかが描かれるんだ。
Q:「シーズン5」のマスオカはどんな風になりますか?
A:ヤツはいつものように、トラブルの中に身を投じるのが好きで、それを楽しんでいる。デクスターは人を殺すけど、マスオカは、常に楽しい時間を過ごしているんだ(笑)。
Q:マスオカについて気に入っているところはどこですか?
A:彼を演じるのは本当に楽しいよ。想像力を総動員できるからね。ヤツはみんなに楽しい時間を過ごしてほしいと常に思っている。お酒を飲んで、みんなに楽しい気分でいてほしいと思っているんだ。警察に務めているから、職場はとてもシリアスだ。殺人事件を捜査するからね。でもヤツは、仕事はシリアスでも、人生は楽しむべきものだと思っている。だから、楽しいことがあるとすぐに飛び込んでいこうとするんだ。
Q:東日本大震災で被災した日本のファンに向けてメッセージをください。
A:日本の皆さんこんにちは。僕の気持ちと祈りはみなさんと共にあります。東日本大震災で被災された皆さんが元気なことを願っています。皆さんが頑張っている姿、お互いに助け合っている姿を見るのは本当に感動的です。皆さんは、社会に対して、国に対しての姿勢が本当に素晴らしいと思います。その姿は、世界中の人に素晴らしいインスピレーションを与えたと思っています。一刻も早い復興を心からお祈りしています。アリガトウゴザイマシタ。
Q:日本語ができるそうですね。
A:ハジメマシテ、ジェームズ デス。ドウゾ、ヨロシク。オクサン ニホンジン デス。
Q:奥さんはどちら出身ですか?
A:トウキョーです。結婚して30年になります。日本には、4回か5回行きましたが、正確にはオボエテイマセン。イマ ハ、オクサンとムスメがトウキョーのオバーチャンのところにいます。日本の夏は、アツイデス〜。スゴク、アツイネェ。
Q:デクスターのオトウサン、ハリーは、すごい息子を持って苦労が耐えずタイヘンですか?
A:タイヘン ジャナイ。ダイジョウブ デス。デクスターはいい息子なんだ。彼ら親子はとても近かった。デクスターは変わった子供だったから、ハリーは特に目をかけて育てたんだ。ハリーとデクスターの父子関係は、センセーとセイトの関係に似ていると思う。セイト サンは、すべてのことをセンセーから学ばなければいけない。デクスターはハリーからたくさんのことを学んだ。それはとても深い愛に基づいている。デクスターが愛について語ることがなくても、ハリー サンはデクスターのことがダイスキで、デクスターはお父さんのことがダイスキなんだ。
Q:ハリーはいつも、ひっそりと表れて彼に忠告をしますね。登場シーンはちょっと緊迫した感じがいつも漂っています。
本番以外は、どんな雰囲気なんでしょうか?
A:よくジョークを飛ばしているよ。それが僕の役目なんだ(笑)。僕はいつも新しいジョークを用意して撮影現場に行くよう心がけている。マイケルやクルーを楽しませるためにね。長時間労働だし、みんなとても激しく働いている。ぼくは大体、撮影現場に来ては、数シーンをこなして終わるだけだから、みんなを労う意味も込めてジョークを飛ばすんだ。ハリーが表れると、デクスターのペースが変化する。そんなのもあって、ジョークを飛ばして、雰囲気を和らげるようにしているんだ。
Q:毎シーズン、ハリーの新たな一面が紹介されますね。
A:確かに、シーズン毎にハリーの知られざる面が紹介されていっている。デクスターはハリーのことをもっと知ることで、彼が息子に期待していたこともわかってくる。それらの中には、デクスター自身、憶えていないこともあったりする。そして、ハリーについての新たな事実が表沙汰になったりもする。亡くなって何年も経ってから、ハリーの秘密が暴かれていくんだ。
Q:シーズン5」の好きなシーンを教えて下さい。
A:ハリーがデクスターに「オマエにそんな力があるとは知らなかったよ」と話すシーンだよ。それはハリーとデクスターの絆が感じられる感動的なシーンなんだ。それから、第1話のトイレでのシーン。デクスターが男を殺すけど、それまでとは全く違うやり方で殺害に至る。デクスターはそれまでの掟を破ってしまうんだ。ハリーはそんなデクスターに対して、理解のようなものを示す。とても気に入ったシーンだよ。
Q:「シーズン5」はデクスターが父の忠告に背く場面がしばしばありますね。
A:そうだね。デクスターはかなりはみ出してしまうよね。男の子は大体、父親に反抗するものだけど、まさにそれだよ。外に出て、自分のやり方を見つけようとする。そして、そのしっぺ返しを被る。センセーの言ったことを思い出さなければいけなくなるんだ。なぜなら、センセーは概ね正しいことが多いからね(笑)。
Q:東日本大震災で被災した日本のファンに向けてメッセージをください。
A:日本の皆さん、がんばってください。アナタはホントにヤサシイ。ニホンジン ダイスキ。サイコーです。ガンバッテ。