現在の海外ドラマ・ブームの火付け役になった『X-ファイル』シリーズに主演して、一躍ブレイクしたデヴィッド・ドゥカヴニー。最近ではセックス依存症の治療歴を告白して世間を仰天させた彼が、まるで自分自身をモデルにしたようなスキャンダラスな役柄でテレビドラマの世界に帰って来た。

　本作の主人公ハンク・ムーディーは小説が書けなくなったスランプ中の人気作家。別れた恋人カレンを今でも深く愛しているのに、イイ女に目を見れば手当たり次第にベッドインする、問題アリの男だ。心の中では本当の愛を求めているのに、目の前の欲望にはさからえない。そんなハンクをめぐる人間模様が、過激な官能シーンやキワドいユーモア満載で描かれる。製作総指揮も務めたドゥカヴニーは、女にだらしないダメ男を生き生きと好演。ゴールデン・グローブ賞のテレビシリーズ男優賞にも輝いて、見事に再ブレイクを果たしている。シーズン2の第1話をドゥカヴニー自身が監督したのも注目だ。

　全米では早くも今秋にシーズン4の放映が決定し、日本では5月からFOXチャンネルでシーズン1が絶賛放映中。ハンクの愛すべきダメ男ぶりに共感し、ヒューマンなドラマに心動かされ、日本でも男女問わずファンが急増中。ライター業の主人公を取り巻くちょっと大人の過激ドラマという点でも、あの『セックス・アンド・ザ・シティ』に続く必見のTVシリーズである。