Column:コラム

「JAG」の基本設定

「JAG」の基本設定をご紹介すると、アメリカ軍犯罪法務部、英語でジャッジ・アドヴォケイト・ジェネラル(Judge Advocate General)、略してJAGという組織の物語です。  これは番組の中ではふれられていませんが、JAG自体は、現実に存在し、機能していて、けっして架空の組織ではありません。ネットにもホームページがあります。只、正確には米軍の陸軍、海軍、空軍、海兵隊のそれぞれにある組織で、このドラマは海軍のJAGを取り上げています。

このドラマは、JAGのメンバーが海軍の内部で起きた事件を捜査し、公正な裁判にかけるということが話の流れの中心になります。クライムアクションとして警察ドラマの要素もあるし、JAGのメンバーは軍人であり弁護士ということになっていますから裁判ドラマの要素もありますし、現実の海外情勢を反映して海外派兵軍人に絡めた、映画のような戦争アクションが展開することもあります。

ひと粒で三度おいしいというか、まずこうしてドラマとして幅広い見所を網羅したことで、「JAG」は前例のないドラマとなり、10年も続くヒット作になったと思います。

また「JAG」の全米放送が始まった時期も重要で、実はこの2年前の1993年に「X-ファイル」が全米で始まっています。ジャンルはあちらがSFなのでテイストは大きく異なりますが、男女の捜査官コンビが活躍するあたりはちょっと似ているかなと思います。日本では原題と全然ちがう「ネイビーファイル」という邦題が当時ついたのは、まぁハッキリいって便乗だったわけですが(笑)、内容はある意味、「X-ファイル」のミリタリー・ドラマ・バージョンといっていいかもしれません。それだけ、多種多様な事件が「JAG」でも起きますから。